おかざき農遊会の組織は10の委員会で構成されていますがその一つに「共同圃場委員会」があります。当委員会の主な活動目的は市内8ケ所に有する圃場の栽培管理です。
季節の野菜を8ケ所の圃場で色々と栽培し、朝市に出品したり又は会員に分配したりしています。豊作の時には近隣のこども食堂、福祉施設へも提供しています。
 当会には野菜作りの名人が数名いますが今回は「さつまいも苗作り名人MIKI」と呼ばれている会員の活動を紹介します。「さつまいも苗作り名人MIKI」は専業農家で学んだことをベースにして、その後の独学で10年余の苗作り経験を持つ名人です。
 さつまいもの種類には良く知られている紅あずま、鳴門金時、安納芋など色々有りますが、当会では焼き芋を主な用途としていますので焼き芋用に最も適していると言われる今評判の「紅はるか」についてお話しします。
 極寒の2月にビニールハウスで保存していた親芋を取り出し、厳選した数百個を手作り温室(ビニールハウス)の苗床に整列良く並べた地植え苗です。

<作業手順>
  1. 苗床を30㎝くらいの深さに掘る。
  2. 落葉、堆肥、米ぬか、水で踏み固める。
  3. 土をかぶせて温床を作る。
  4. 親芋を並べて置き、上に土をかぶせる。
  5. ビニールハウス内に更にトンネルビニールで地温・室温管理。
上記の作業開始から2ケ月余を名人は朝夕2回の温度管理と潅水(かんすい)に余念がありません。大事に大事に管理し育てた結果4月12日に107本の苗を採取することが出来ましたので早速に野畑町の圃場に定植しました。以降は200本強/週の苗がコンスタントに採取出来ているので他の圃場でも逐次定植しています。 
<追>
「紅はるか」は種苗法で登録品種に指定されています。無許可で苗を作ることは規制の対象になる野菜です。当会では必要な手続き(農研機構)を得て苗作りをしています。
因みに「芋」からの栽培で苗を作る方法を紹介しましたが、農研機構のHPから今回は農研機構の委託農園から購入した「芋の苗」を温室で栽培し作ることも合わせて行っています。

ビニールハウス内の被い
順調に生育
苗の採取
毎日の温度管理